定年後の生活費
定年後の生活費の一般的な平均相場についてと、世帯主が60歳以上である世帯の平均貯蓄金額などについて。
定年後の生活費というのは平均金額として幾らぐらい必要になってくのか?といったことは、高齢化が如実に進んでいる日本においては誰しもが関心を持たれていることと思いますし、年金問題がややこしくなっていたりと社会保障制度に対する不安感からも、定年後の暮しにかかるお金には敏感にならざるをえない状況があるようです。 日本は世界に誇る長寿国であり定年後も長い人生が続くことから、預貯金や何らかの収入に余裕があれば経済的な心配もあまりする必要がないかもしれませんが、現実的には定年後も再就職して仕事をすることで、家計や旅行や趣味などの費用の足しにする方も多いようです。 |
定年後の生活費の平均金額
定年後の生活費を賄うためには、何らかの収入が有るか無いかによってかなり異なってきますし、各世帯での貯蓄状況や生活水準の差など、個人個人の置かれている状況の違いによって、定年後の生活費にも差が生じると思われます。
ちなみに定年後の生活費として一般的な平均相場はどれくらいなのかを知る上で、総務省統計局が公表している統計資料がある程度の参考になると思いますので、下記に簡単に抜粋して掲載しておきたいと思います。
世帯主が60歳以上で2人以上の無職世帯の生活費
生活費の内訳 | 1か月に支出される金額 |
食費 | 62,640円 |
住居 | 15,410円 |
光熱・水道費 | 20,320円 |
家具・家事用品 | 9,100円 |
被服・履物 | 8,290円 |
保健医療費 | 15,720円 |
交通・通信費 | 24,210円 |
教養・娯楽費 | 27,730円 |
その他 | 63,870円 |
生活費の合計 | 247,290円 |
総務省統計局が公表している統計資料より抜粋
なお上記に示した統計は、平成19年度の世帯主が60歳以上で2人以上の無職世帯(高齢無職世帯)の生活費として支出される金額の内訳です。(10円未満切捨てにて表示)
定年後の収入と家計費
上記で述べたように、【60歳以上で2人以上の無職世帯では、約24万7千円の生活費が毎月支出されている】わけですが、その一方で1世帯当たりの実収入が1か月平均で22万5千円、更に諸々の税金や社会保険料などを実収入から差し引いた可処分所得となると1か月平均で19万2千円ということで、毎月およそ5万5千円を貯蓄などから切り崩さなければならない傾向にあるようです。
ちなみに、60歳以上で単身(独り身)の無職世帯の人の場合であると、1か月あたりに生活費としてかかる消費支出の平均金額が約14万3千円であるのに対して、1か月あたりの可処分所得の平均金額は11万円ということで、やはり3万3千円ぐらいの赤字となるようです。
2人以上の世帯であれ、単身世帯であれ、定年後の生活費は公的年金などを含めた収入より上回るということが平均的なようで、経済的にも余裕があり気楽に余生を楽しむという状況にある人は少ないというのが現実なようです。