養育費の平均相場

養育費の平均相場についてと、家庭裁判所での調停で用いられる養育費算定表についての解説。

養育費の平均相場というものは、子供の人数や養育費を支払う親の年収などの違いにより差があり、ケース・バイ・ケースということになりますが、裁判所で行われる調停・審判での参考資料となる【養育費算定表】というものを利用すれば、個々のケースに合った養育費の平均的な金額を把握することができます。

ただし、実際には離婚にあたって子供の養育費の取り決めをしていない家庭や、取り決めをしていても養育費の支払いが滞っているといった世帯も多いというのが現状としてあるようです。

養育費の平均金額

養育費の平均金額養育費の平均相場を考える前に、世間一般で離婚により母子家庭となった世帯のうち、子供の養育費の取り決めをしている世帯はどれくらいなのかといった現状を見てみると、『平成18年(2006年)の段階において、離婚母子家庭のうち養育費の取決めをしている世帯は、38.8%となっている。』(厚生労働省:母子家庭の母の就業支援施策の実施状況より)といった割合であるようです。

肝心の養育費の平均金額ですが、同じく厚生労働省の全国母子世帯等調査で公表されている統計によると、【養育費の1世帯当たりの平均額は、月額42,008円】とのことです。

ちなみに、この平均金額は離婚により子供の養育費を現在も受けている、又は一度でも子供の養育費を受けたことがある母子家庭を合わせた上での1世帯当たりの平均額です。

家庭裁判所で行われる養育費の調停・審判

養育費の平均相場の現状は先に述べたような統計がありますが、子供の養育費の取り決めをする際には、個々の家庭のケースによって話し合いの調整がつかないケースもあり、そんな場合には家庭裁判所で調停を行うことで決めることになります。

裁判所で行われる子供の養育費の調停・審判には、今までに裁判で決定した養育費の金額データをもとに作成された【養育費算定表】という参考資料が活用されます。

養育費算定表

養育費算定表は養育費の調停・審判を簡易化・迅速化するために用いられており、【子供の人数】、【養育費を支払う親(義務者)の年収】、【子供を養育している親(権利者)の年収】などの要素をもとに標準的な養育費の月額が算定できるようになっています。

具体的な養育費算定表を確認するには裁判所のホームページ上で閲覧することが可能です。
【裁判所:養育費算定表の使い方】

離婚による子供の養育費の現状

離婚による子供の養育費子供の養育費の平均相場として先に取り上げた金額は、あくまでも調査対象となった母子家庭の世帯での平均額なので、実際には子供の養育費としてもっと高い金額を受けている世帯もあると思います。

ただ現状として、養育費の取り決めをしている世帯が4割にも満たず、理由はどうあれ離婚で母子家庭となった約6割の世帯が子供の養育費を受け取っていないということなので、一般的には公表されているような平均金額ぐらいというケースが多いのではないかと思われます。

ちなみに、離婚母子家庭で子供の養育費の取り決めをしていない理由として一番多い要因が、【離婚相手に養育費を支払う意思や能力がないと思った】ということになっています。

ニュース・トピックス

【振り込め詐欺】
2008年1〜9月の振り込め詐欺の全国の被害が1万6997件、被害総額約235億5900万円に上り、通年で過去最悪だった2004年の被害総額283億7800万円を上回るペースだったということが警察庁の発表で分かった。

最近は銀行のATMなどから振込みを誘導するだけでなく、郵便局で購入する専用封筒「エクスパック」を利用した新手の振り込め詐欺が急増している模様で、本来現金は送金できない「エクスパック」で送金するような話しには要注意。

Yahoo!ニュースより参照抜粋